ETHIOPIA Yirgacheffe "Kurme"
生産地 エチオピア、南部諸民族州ゲデオ県ゲデブ
生産者 ディンキネシュ・ヒルバイェ
標高 約2,000m
品種 原生品種(クルメ)
精製 Natural
焙煎 City Roast(中煎り)
規格 SHB、83.875(SCA)
独特の風味を持っていることから世界中で高い評価を受けているイルガチェフェコーヒー。エチオピア南部の南部諸民族州ゲデオ県(zone)で生産されるコーヒーが、イルガチェッフェの生産エリアに区分されています。コーヒーの生産が本格的に始まったのは、1950年代とコーヒーの生産文化からすると比較的新しいエリアですが、紅茶やジャスミンを思わせる華やかで特徴的なフレーバーで、1980年頃にシダモ(コーヒー産地)の中から、特徴的なものとして区分され今に至ります。その特別な風味は、肥沃な黒土と、コーヒーに適した気象条件の恩恵であると人々は信じ、川と森に囲まれた美しいAbaya湖を望む自然の中で、丁寧に作り上げられています。
※産地としてのイルガチェッフェは、ゲデオzone一帯で生産されたコーヒーを指し、行政区としてのイルガチェッフェは、南部諸民族州ゲデオzone の中の一つのWoredaを指します。
ディンキネシュ・ヒルバイェさんは、南部諸民族州ゲデオ県ゲデブに暮らすコーヒー生産農家で、およそ5ヘクタールの森にコーヒーとエンセーテを栽培しながら一族で暮らしています。標高2000mの森林では、現地でKudume/Kurmeと呼ばれる小さな豆(チェリー)を呼称した原生品種を育てています。収穫は11月から1月にかけて行われますが、この土地では降雨や日照、気温などの微気候が異なるために、通常のエチオピアコーヒーに比べ収穫期が遅く、2月中まで続くこと少なくありません。しかし、ゆっくりと時間を掛けて成熟したチェリーは、より華やかで複雑な風味を生み出すと言います。そして丁寧に摘み取り選別した赤いチェリーを天日で乾燥させ、ナチュラルコーヒーに仕上げられます。
1999年からコーヒー生産を開始したディンキネシュ・ファミリーは、夫のアベラ・バントラさん、奥さんのディンキネシュさん、7人の子供たちの9人家族です。アベラ・バントラさんとその弟のシフェラウ・バントラさんが元々イルガチェフェを代表するコンガ農協で働いていた事から、より高い品質を目指したコーヒーを自分たちの手で輸出したいと、農協の委員の任期満了を機に輸出ライセンスの取得に動きます。技術的なサポート不足によってはじめはうまくいきませんでしたが、時間を掛けて妻のディンキネシュ・ヒルバイェさんが2020年に輸出許可を取得し、家族で新しい道を切り開いています。
「コーヒーの状態」で"水出し"を選ばれた場合、50gの水出し専用パックを2つ入れてご用意します。(写真参考)
こちらは、1パックを水750mlに入れて冷蔵庫で8~12時間ほど置いておくと出来上がります。1パックの仕上がり量はおよそ600ml、3~4人前です。